第5回 2002年11月29日

ほんとにみんなそう思ってるの?

    「カナダに仕事で行くんですよ。」最近会う人にこう言うと、ほとんどの人が「いいですねー。」とか、「うらやましー」などのわりと無責任系の返事が返ってきます。
    一般的なカナダのイメージを並べると、ワイルドな自然、それを利用した釣りやスキー、スノボー、ゴルフ、トレッキング、日本の27倍の国土にたった3000万人の国民がゆったりと暮らす・・・。こんな感じじゃないんでしょうか。
    今回はこんなカナダのイメージを吹き飛ばす、影の部分をあえて書いてみたいと思います。

冗談じゃないぜこの税金。

    カナダに行ってまずぶちかまされるのは、14,5%の消費税です(BC州)。日本の5%なんかかわいいもんだぜっ。
    もっとすごいのが収入の三分の一にもなる所得税。3000ドル稼いでも1000ドル持っていかれるのかっ。
    勤め人でも自分で確定申告せんといかんそうだ。

ドラッグ天国カナダ。

    おとなりの国アメリカに負けず劣らずドラッグは一般市民に浸透していて、住宅街までディーラーさんが車で売りに来るそうです。富山の薬売りみたいですね。
    そのおかげで、エイズや肝炎などの感染症は人口比率で日本の8倍だそうです。
    ちなみに、日本から来たワーホリメーカーはドラッグについての危機感が欠如していて、簡単に手を出す人が多いそうです。日本の臭い物にはふたをする、ヤバい事は教えない教育のタマモノですかね。

治安の良いバンクーバー。

    バンクーバーは北米の大都市では最も治安のよい部類に入るそうで、犯罪の発生率は大体日本の30倍くらいだそうです。
    アメリカと違って銃規制がされているので、殺人事件よりこそ泥とかが多いそうです。
    ラボのボスに夕食に連れて行ってもらったとき、なにげにメルセデスのハンドルにごついU字型ロックをガッチャンとかましてたのが印象的でした。
    自分で自分の身を守ると言う当たり前のことですが、いざとなったらアメリカ様に守っていただこう。なんて考えてる日本人に一番欠けている所ですね。
    バンクーバーで30倍だったら犯罪パラダイスのニューヨークはいったいどれくらいなの?

ゆったりとした暮らし。

    日本人から見たらテレーっとしてる様にしか見えないような気がしますが・・・。昼間っからカフェでのんびりコーヒー飲んでたり、家の芝刈りしてたり、お前ら仕事してるんか?とつっ込みたかったです。

    10%を超える失業率。
    日本と違い、失業保険は2年くらいいただけるそうです。だから暇そうな人がいっぱいいるのかと妙に納得しました。

たいしたことない経済力。

    カナダ全土の経済力は東京都一都の経済力に負けるそうです。3000万人のカナダに対して東京都の1000万人、単純計算で日本人はカナダ人の三倍以上仕事してると言うことかっ。



などなど、いろんな悪いことを書いてみましたが、

    高い税金のおかげで充実した福祉を実現できるし、治安も日本が良すぎるだけで、将来は日本の方が悪くなる可能性だってあるわけだし、一概に悪い事とは言えないような気がします。
    逆にどうしてもカナダのほうがいいと感じたのは、ハンディを持ってる人に対する優しさとか環境保護に対する考え方です。
    この二つは戦後の日本の教育で大きく欠けている所だと思うのは私だけでしょうか?

    以上のことから言えることは、日本は経済大国であり、決して先進国ではないと言うことですかね。


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今回の写真

勤める予定のラボの近くからダウンタウンを見下ろす。
この景色を毎日見ながら仕事をするのか・・。
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なんかがらーんとしてる印象でした。
建物も殺風景で。
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