温故知新 2001.02.07

18.計画診療と診療拒否

 最近、計画診療≠ニか診療拒否≠ニか耳新しい言葉が流行語となっています。字句から受ける印象で、すでに内容は理解されていると思いますが計画診療≠フ本来の意味は、国の保険医療、特に歯科に対する無計画さを、歯科医師自身の努力によって、患者さんたちのために改革しようとして始った考え方です。
 少々オーバーな表現ですが、門前市をなす≠ニいう言葉がありますが、それと似た現象が全国的に見受けられます。その原因は需要と供給のアンバランス、医師の偏在性、医師不足、あるいは国民皆保険等々の複合したものが考えられます。そしてその結果が、待ち時間が長いとか、通院回数が多くなり、完治までに時間がかかりすぎるとか、医療内容が低下するといった弊害が出て来るようになりました。
 そこで、よりもっと高度の医療を、より時間的にも有効に、という発想から計画診療が実践されるようになりました。
 過渡期的現象として医師側の説明不足、患者側の誤解等まで、診療拒否≠ェうんぬんされるようになりましたが、もっと相互理解が進めば矛盾はずっと少なくなるものと思います。



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