温故知新 2001.01.24

17.泣く子と地頭に勝てぬ中医協

 健康保険医療に関するさまざまな問題は、厚生大臣が中央社会保健医療協議会@ェして中医協≠ノ諮問し、中医協がそれに答申し、答申されたものを制度化することが原則になっています。
 中医協の構成は、一号委員8人(企業者代表及び労働者代表)二号委員8人(医師5人、歯科医師2人、薬剤師1人)三号委員4人(公益代表、学識経験者)計20人の委員から成立しています。この構成は、数字的には合理的であり、民主的に見えますが、その内容に多くの矛盾があります。
 例えば、全く立場を異にすべき労働者代表と企業側が、中医協の場ではいつも共同して医師側とは反対の立場を取ることとか、資金源の豊かな健保組合や共済組合の代弁者として、それらの組織擁護の立場から保険医療を考える姿勢とか、保険制度の基本(相互扶助の精神)であるべき保険の一元化に強く反対する姿勢など、国民的立場に立って保健医療を考えているようには思えません。
 中医協はワンマンに押しきられたり、数の力で闘争する場ではありません。すべての委員がセクト意識を捨てて、広くあすの医療を考える場であってほしいものです。



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