温故知新 2001.05.30

34.乳歯のムシ歯の特徴

 乳歯のムシ歯には、3つの特徴があります。
◇一度に多発する‐‐‐‐‐‐ほとんど、すべての歯が同時期にムシ歯になり、歯全体が茶黒くなっている幼児をよく見かけます。こんな歯を味噌歯(みそっぱ)≠ニ呼び、愛らしい呼称にするむきもありますが、乳歯のムシ歯の代表的な特徴です。まれに大人の一部(菓子職人、酸に関係した工場労働者、結核患者)などが、同様の症状になることもあります。
◇進行が早い‐‐‐‐‐乳歯の構造は、永久歯と比較して、ホウロウ質の層が薄く、しかも歯ズイ≠ェ大きいために、ムシ歯になると、歯ズイ炎≠ゥら歯槽膿漏=i歯グキに膿がたまり、腫張する病気)を続発しやすく、そのためにかみにくくなります。幼児の偏食はかむことがきらいになり、それから偏食になる場合が多いと言われています。
◇自覚症状がはっきりしない‐‐‐‐‐初期のムシ歯は、ほとんど自覚症状がありません。乳歯のムシ歯は、その構造から痛い≠ニ言ったら手おくれになっていることの方が多く、しかも自覚のない年齢で宇すから痛くなるまでムシ歯に気づかないという悪い条件にあります。そこで管理する側に、生活の中での幼児の微妙な変化を早く読みとる注意力が要求されるのです。



目次へ|column index| ourdent.com| ご感想はぜひ掲示板へ